アジャイル開発とは?メリット・デメリットと主な4つの手法を紹介!
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最終更新日:2026年02月02日 / 投稿日:2026年01月20日

近年、ITサービスやシステム開発の分野では、市場やユーザーニーズの変化にスピーディーに対応することが強く求められています。新しい技術やサービスが次々と登場する中で、従来の開発手法では対応しきれない場面も増えてきました。こうした背景から、開発プロセスそのものの見直しに注目が集まっています。
なかでも特に注目されているのが、「アジャイル開発」です。アジャイル開発は、短い開発サイクルを繰り返しながら進めることで、仕様変更や追加要望にも柔軟に対応できる点が特徴です。一方で、進め方によっては課題が生じるケースもあります。
そこで今回は、アジャイル開発の基本的な考え方をはじめ、メリット・デメリット、さらに代表的な4つの開発手法について分かりやすく解説します。アジャイル開発への理解を深めたい方は、ぜひ参考にしてください。
1. アジャイル開発とは?

アジャイル開発とは、短い開発期間(イテレーション)を繰り返しながら、機能の追加や改善を段階的に進めていく開発手法 です。最初にすべての仕様を固めるのではなく、開発とテストを同時並行で進め、利用者からのフィードバックを反映しながら柔軟に軌道修正できる点が特徴です。
アジャイル開発の考え方は、2001年に発表された「アジャイルソフトウェア開発宣言」をきっかけに広まりました。変化の激しいIT業界において、スピードと柔軟性を重視した開発手法として注目され、現在ではWebサービスやアプリ開発を中心に幅広く採用されています。
1-1. アジャイル開発とウォーターフォール開発の違い
かつてのシステム開発では、要件定義から設計、開発、テスト、運用までを順番に進める「ウォーターフォール開発」が主流でした。ウォーターフォール手法は計画性に優れる一方、途中で仕様変更が発生すると大きな手戻りが生じやすいという課題がありました。
一方、アジャイル開発は工程を細かく区切り、完成した部分から順次リリース・改善を行います。そのため、 仕様変更や追加要望にも対応しやすく、変化の多いプロジェクトに適した開発手法 と言えるでしょう。
ウォーターフォール開発とアジャイル開発の違い|それぞれの特徴も解説
2. アジャイル開発のメリット

システム開発においてアジャイルモデルを採用する最大の特徴は、変化への対応力の高さにあります。短い開発サイクルを繰り返しながら進めることで、仕様変更や不具合にも柔軟に対応でき、無駄な手戻りを抑えやすくなります。
ここからは、アジャイル開発を導入することの代表的なメリットについて解説します。
2-1. 仕様変更や要望に柔軟に対応しやすい
実装・テスト・レビューを短期間で繰り返すアジャイル開発には、 「開発途中でも成果物を確認しながら改善を進められる」という大きなメリットがあります。
ユーザーやクライアントと定期的に認識をすり合わせることができ、フィードバックを早い段階で反映できます。完成後に「想定していた内容と違う」といったズレが生じるリスクを減らせるでしょう。
2-2. 後戻りのコストを最小限に抑えられる
アジャイル開発は短いサイクル(イテレーション)で開発を進めるため、不具合や設計上の問題が発覚しても影響範囲を限定しやすい特徴があります。
問題点を早期に発見・修正できるため、大規模な手戻りが発生しにくく、結果として 開発コストや工数へのダメージを最小限に抑えられます。
2-3. 早い段階でサービスをリリースしやすい
アジャイル開発では、必要最小限の機能を備えた状態で先にリリースし、その後アップデートを重ねていく進め方が一般的です。
そのため、比較的早い段階でサービスを市場に投入できます。 初期ローンチのスピードを重視するプロジェクトや、競合が多い分野のサービス開発に向いている点も大きなメリット と言えるでしょう。
3. アジャイル開発のデメリット

アジャイル開発は柔軟性やスピード面で多くのメリットがありますが、すべてのプロジェクトに適しているわけではありません。進め方を誤ると、開発の方向性や進捗管理に課題が生じる可能性もあります。
そこで次に、アジャイル開発を導入する際に注意すべき主なデメリットについて解説します。
3-1. 開発の方向性がブレやすい
アジャイル開発では、最初に大まかな方針のみを決め、機能単位で開発と改善を繰り返します。そのため、プロジェクト全体の完成形や最終ゴールが見えにくくなりやすい点がデメリットです。
仕様変更や追加要望に柔軟に対応できる反面、改善を重ねるうちに当初の目的から徐々に逸れてしまうケースもあるでしょう。 開発の軸が曖昧なまま進行すると、工数が必要以上に増えたり、完成時期の見通しが立ちにくくなったりすることに注意が必要 です。
3-2. スケジュールや進捗管理が難しくなりやすい
アジャイル開発は変更を前提とした手法であるため、あらかじめ詳細なスケジュールを立てない場合が多い傾向にあります。結果として、プロジェクト全体の進捗状況や残りの作業量を把握しづらくなることがある点に注意が必要です。
特に、複数のチームやメンバーが関わるプロジェクトでは、進捗の見える化が不十分だと納期遅延やタスクの抜け漏れが発生しやすくなります。アジャイル開発を円滑に進めるには、 短いサイクルごとに進捗を確認し、情報共有を徹底することが欠かせません。
4. アジャイル開発の主な手法

アジャイル開発は、プロジェクトの規模や目的、チーム体制に応じてさらに細かな手法に分けられます。それぞれ考え方や進め方に特徴があるため、違いを理解したうえで選択することが重要です。
ここでは、アジャイル開発の主な4つの手法について詳しく紹介します。
4-1. スクラム
スクラムとは、1~4週間程度の短い期間を「スプリント」として細分化し、その中で計画・開発・レビューを繰り返す手法 です。アジャイル開発のなかでは、最も広く採用されている手法となっています。
スクラムでは、プロジェクトの意思決定者である「プロダクトオーナー」と実行責任者の「スクラムマスター」を中心に、開発チーム全体で継続的な改善を行いながらシステム開発を進めます。進捗や課題を可視化しやすいことが大きな特徴です。
ラグビーのフォーメーションの1つであるスクラムのように、チーム一丸となって課題に向き合い、前進していく姿勢に由来して名付けられました。
アジャイル開発とスクラム開発の違いは?関係性や開発の流れも解説
4-2. エクストリーム・プログラミング(XD)
エクストリーム・プログラミング(XP)とは、仕様変更が起こることを前提に、柔軟性と品質を重視して開発を進めるアジャイル開発手法 です。
事前に詳細な計画を固めるのではなく、短い開発サイクルで実装と改善を繰り返し、動作するソフトウェアを頻繁にリリースすることが大きな特徴となっています。
2人のプログラマーがそれぞれコードの記述・レビューを担当しながら共同で開発を進める「ペアプログラミング」や「テスト重視のシステム開発」が代表的で、スクラムと同様にチーム内でのコミュニケーションが重要です。少人数チームでの開発や、技術的な完成度を重視したプロジェクトに向いています。
4-3. ユーザー機能駆動開発(FDD)
ユーザー機能駆動開発(FDD)とは、ユーザーにとって価値のある「機能(Feature)」を軸に開発を進めるアジャイル開発手法 です。
あらかじめ開発すべき機能を一覧化した「フィーチャーリスト」を作成し、機能単位で設計・実装・リリースを行う点が特徴となっています。
進捗を機能ベースで管理できるため全体像を把握しやすく、比較的規模の大きな開発や、要件を明確に整理したいプロジェクトに適しています。
4-4. リーン開発
リーン開発とは、製造業のリーン生産方式の考え方をソフトウェア開発に応用したアジャイル開発手法 です。「無駄をなくす」ことを重視し、価値を生まない工程や作業を最小限に抑えながら開発を進めます。
最小限の機能で素早くリリースし、フィードバックをもとに改善を重ねていく点が特徴です。効率性やスピードを重視し、開発プロセス全体を最適化したいプロジェクトに向いています。
まとめ
アジャイル開発は、短い開発サイクルを繰り返しながら柔軟に改善を重ねていく開発手法です。仕様変更への対応力やスピード感といったメリットがある一方、進捗管理や方向性の維持には工夫が求められます。
アジャイル開発をより効果的に進めるには、テスト工程の効率化も重要です。テスト工程の効率化を図りたいなら、「テスト自動化ツールの導入」が最も有効と言えます。
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