最終更新日:2025年07月29日 / 投稿日:2025年07月29日

高品質かつユーザーが使いやすいソフトウェアを作り上げるには、問題や不具合をUIテストによってクリアさせておく必要があります。UIテストを担当する場合は、テストの目的を理解した上で正しい手順で進めることが大切です。

UIテストの効率化や精度の向上を目指すのであれば、自動化ツールの導入も検討してみましょう。

今回は、UIテストの目的と重要性、主な観点・チェック項目、テストの進め方について詳しく解説します。UIテストを自動化するメリットや注意点にも触れるため、ぜひ参考にしてください。

 

1. UIテストとは?

UIテストとは?

UIテストとは、 製品やサービスの開発に欠かせないテストの1つです。ソフトウェアのUIテストでは、ユーザーの操作性や分かりやすさを中心にチェックします。顧客満足度にも関わるため、重要度の高いテストと言えるでしょう。

「UI」はUser Interface(ユーザーインターフェース)の略で、ユーザーと製品またはサービスの接点を意味します。システムを操作するユーザーとITシステムの間におけるやりとりを示す言葉として使われるのが一般的です。

UIテストと混同されやすいテストに、「E2Eテスト」があります。UIテストはユーザー操作による状態をチェックするのに対して、E2Eテストは複数のシステムやコンポーネント全体を対象としており、テストの観点がそれぞれ異なります。E2Eテストのチェック項目は、UIテストよりも広範囲に及ぶことが特徴です。

 

1-1. UIテストの重要性

UIテストは、顧客満足度を高める上で重要な役割を担っています。ソフトウェア本来の価値や魅力をユーザーに伝えられるかどうかを左右するテストです。

ソフトウェアの性能が優れていたとしても、スムーズに使えなければ価値や魅力がユーザーに伝わりにくくなります。顧客満足度を高めるためには、「機能が正しく動作すること」「ストレスなく使いこなせること」の両方をクリアする必要があります。

 

2. UIテストの主な観点・チェック項目

UIテストの主な観点・チェック項目

UIにおける問題点を見つけ出すために、テストで確認すべき内容を把握しておきましょう。

UIテストの主な観点・チェック項目は、次の4つです。

 ● 統一性

 ● 操作性

 ● 視認性

 ● エラー処理

ここでは、観点・チェック項目別に確認すべき内容を詳しく解説します。

 

2-1. 統一性

画面設計や操作方法の統一性は、ユーザーの使いやすさに大きく影響します。

ボタンやアイコンなどの表示項目が適切な位置とサイズになっているか、配色は適切かなどを確認して、システム全体に一貫性を持たせることが大切です。

また、デバイスやOSによってはレイアウトが崩れたり画像が適切に表示されなかったりすることもあります。多くのユーザーが問題なく使用できるように、利用環境ごとの適応性も確認しておきましょう。

 

2-2. 操作性

操作性の問題は、ユーザーの離脱につながる原因の1つです。

ボタンやアイコンが分かりにくい場所に設置されていたり何度も同じ入力を求められたりすると、ユーザーはストレスが蓄積されてネガティブな印象を抱きやすくなります。

また、画像の解像度やサイズによっては、読み込みに時間がかかることもあります。アクセスからゴールまでの流れに問題がないかどうか、しっかりと確認しましょう。

 

2-3. 視認性

UIテストでは、視認性を確認することも重要です。

ユーザー目線で操作を行い、ユーザーにはどのように見えているのか、必要な情報を的確に見つけ出せるかなどを確認しましょう。例えば、表示画面や検索窓、バナーなどには、直感的に操作できるような分かりやすさが求められます。

視認性を高めることで、使い勝手が良くなり顧客満足度の向上につながるでしょう。

 

2-4. エラー処理

システム利用時にエラーが起こった場合に備えて、エラー処理の確認も必要です。

まずは、エラー発生時にユーザーが状況を認識できるかどうかを確認します。何に対してエラーが発生しているのかをユーザーが把握できれば、速やかに対応することができます。

エラーメッセージの内容が明確で分かりやすいかどうかも確認しておきましょう。

 

3. 【4STEP】UIテストの進め方

UIテストの進め方

UIテストを効果的に行うために、まずは計画を立てて段階的に進めることがポイントです。

UIテストの進め方は、下記の4ステップに分けられます。

STEP1テスト計画を立てる
STEP2テストケースを作成する
STEP3テストを実行する
STEP4テスト結果の分析と改善を行う

ここからは、UIテストの進め方を具体的に解説します。

 

3-1. STEP1:テスト計画を立てる

UIテストをスムーズに進めるために、まずはテストに関係する情報を整理してテスト計画を立てましょう。

テスト計画を立てる上で必要となる主な情報は、下記の通りです。

 ● テストの目的

 ● テストの対象

 ● テスト手法(手動または自動)

 ● テスト環境

 ● 責任者

 ● 必要なリソース

UIテストに関係する情報をもとに、テストの段取りを組みます。スケジュールを明確にすることで、ゴールまでの流れをイメージしやすくなります。

 

3-2. STEP2:テストケースを作成する

UIテストを行う上で大切なのが、テストケースの作成です。

テストケースとは、 実際にテストを実施する人が迷わずに作業を進めるための指示書です。テストの確認内容やテスト手順、テストの合否を判断するための期待値などをまとめます。

ユーザー目線でテストを行えるように、想定しているユーザー像の情報もまとめておきましょう。性別や年齢、普段利用している製品やサービスなどの情報があれば、操作性や視認性の向上に役立ちます。

 

3-3. STEP3:テストを実行する

テストケースに従ってUIテストを実行します。テスト手順に沿って操作し、期待値をクリアしているかどうかを確認しましょう。問題や不具合があれば、キャプチャツールなどを用いて内容を記録します。

テストの実行は、ユーザー像に近いメンバーが担当するのが一般的です。該当するメンバーがいなければ、外部の人に依頼する場合もあります。

自動テストの場合は、テストスクリプトを使用してテストを実行します。

 

3-4. STEP4:テスト結果の分析と改善を行う

「機能が正しく動作すること」「ストレスなく使いこなせること」の2つをクリアするために、テスト結果を分析して問題や不具合があった部分を改善しましょう。

期待値を下回る原因としては、テスト実行の不備やバグの発生などが考えられます。正しい手順の確認やバグの修正などを行い、ユーザーが快適に使用できる状態を目指しましょう。

ただし、バグの修正によって他の部分に不具合が生じることもあります。修正後は新たなバグが発生していないか確認が必要です。

 

4. UIテストの効率向上には「自動化」がおすすめ!

UIテストの効率向上には「自動化」がおすすめ!

UIテストには、「手動」「自動」の2種類があります。

手動によるUIテストは、細部にこだわったテストができる点が強みです。しかし、次のような課題も存在します。

 ● 工数が多いため確認作業に時間がかかる

 ● 人の手で確認するため精度や品質にばらつきが出る

 ● 問題や不具合の記録に手間と時間がかかる

UIテストを自動化した場合、手動による課題を解決することが可能です。

UIテストの自動化で期待できる効果は、下記の通りです。

 ● テストにかかる手間を省き時間を短縮できる

 ● ヒューマンエラーを防げる

 ● 工数削減によりコストを抑えられる

 ● テスト結果の記録や分析をスピーディーに行える

ただし、自動化する場合もツールの導入や保守、環境構築などにコストがかかります。導入するツールの種類やテスト範囲などを踏まえて、実際にかかるコストをイメージしておきましょう。

また、テスト項目によっては自動化が不向きな場合もあります。「ユーザビリティテストや新機能の初期テストは手動で行う」「既存機能の動作確認は自動で行う」など、場面に応じた使い分けも必要です。

 

まとめ

UIテストは、ソフトウェアの品質に問題がないことを確認するだけでなく顧客満足度を高める上でも重要な作業です。

UIテストの実行は、テスト計画やテストケースの作成、テスト結果の分析などに手間と時間がかかります。手動で行うとなれば精度や品質にばらつきが出やすくなるため、場面に応じて自動化を検討するのもおすすめです。

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監修:六元素情報システム株式会社
監修
六元素情報システム株式会社 ATgoチーム

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