OSSでもノーコードでも届かなかった自動化―ATgoで突破したSalesforceの壁
株式会社SRA様・導入事例


『基礎技術と先進技術を組み合わせ新しい「価値」を提供』デジタルトランスフォーメーションを支えるAI、クラウド、ビッグデータ/アナリティクス、セキュリティ、さらにその総合技術であるIoTなどの先進技術と、当社グループが長年培ってきた基礎技術を組み合わせ、各業界のリーディングカンパニーであるお客様に対し、独立系のニュートラルな立場でデジタルビジネスを成功に導く、新しい「価値」を提供しています。
ATgo導入の経緯
お客様からの要望に答えを探していた
当社では、お客様から受託している保守開発プロジェクトにおいてATgoを導入しています。具体的には、Salesforceで構築された金融機関様向けシステムに対し、ATgoを活用した自動テストを実施しています。
導入のきっかけは、お客様からの要望でした。Salesforceは年3回のバージョンアップがあり、それに加えて保守開発のたびに、膨大な無影響確認テストを行う必要があります。これまでもお客様のほうで、OSS(オープンソースソフトウェア)のテスト自動化ツールを使って効率化を試みていましたが、ツールが意図どおりには動かなかったと伺っています。しかし我々としては、お客様の課題に対して「できない」とは返したくなかったのです。そこで、何か方法がないか検討するなか、以前から知っていたATgoが候補に挙がりました。
一番懸念していたのが、Salesforceで使えるテスト自動化ツールがあるのかという点です。その点、ATgoはSalesforceに精通した企業が開発しているという特長があり、優先的に検証を進めました。
ATgoの活用方法
「思った以上」トライアルで優位性を確認
最初、担当者が自らATgoの検証を開始しました。率直な感想として、「思いのほか動くなあ」と驚きがありました。Salesforceという特性上、テストできない部分があるのではと思っていましたが、主要機能について自動化可否を確認したところ、十分実用に耐えうる結果でした。
並行して、イニシャルコストおよびランニングコストがどれだけかかるのかという点も、トライアルを通じて試算しました。
また、機能、コスト、アウトプットの形式などを他のテスト自動化ツールと比較し、利点と欠点を洗い出しました。このような比較検討の結果、今回のSalesforce案件においてはATgoの優位性が確認されまして、関係者への説明を進めました。
ATgo導入の効果と課題
テスト実施コストの70%、全体の20%に届いた削減成果
ATgoは、率直に申し上げて非常に優れたテスト自動化ソフトだと評価しています。
今回の導入により、テスト実施コストを70%削減できました。ただし、テスト準備やレビューに時間がかかるため、そこを考慮するとテスト全体では20%程度の工数削減となっています。
これまでOSSやノーコード自動化ツールをはじめ、多くのテスト自動化ソフトを試してきましたが、いずれも現場のニーズを十分に満たすには至りませんでした。OSSは汎用性が高いものの開発に時間がかかり、スクリプト作成には専門的なスキルが求められるため、ユーザーが直接扱うことが難しく、その利点を十分に活かしきれませんでした。一方、ノーコード自動化ツールはユーザーが直接操作できるため導入する企業が多いものの、開発者から見ると生産性の面で課題があり、大量の画面操作を自動化するには適していません。
ATgoは、両者の長所を兼ね備えた、非常にバランスの取れた製品だと感じています。
従来のテスト自動化ツールでは対応が難しかったSalesforceに適応している点もありがたいです。Salesforce開発の豊富な実績を持つ六元素様が開発されているという点でも、安心して利用できます。
今後の展望
提案を続け、さらなる活用拡大へ
Salesforce案件でATgoを強みに、
導入も簡単だったし、エンジニアたちが自分で導入しても想定より安定して動作し、何よりテスト自動化が実現しました。
もちろんATgoにも課題はありますが、品質という観点においては人手よりも機械的に実行したほうが優れているというのが現在の所見です。工数が欲しければ、他のところで取ればよいと考えています。
今後の展望としては、基盤更改の予定があり、マルチブラウザ対応をするため膨大な画面数になる見通しです。今回の実績を踏まえれば、自動化したほうがいいのでは?というのが私たちの意見です。
本件に限らず、とりわけSalesforce案件において、積極的にATgoの導入を推進していきたいと考えています。
この記事は2025年4月に取材しました。