医療機関向けシステム開発に導入
テスト工数の83%削減を実現
独立系SIer B社様・導入事例
独立系SIer B社 様
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ATgo導入の経緯
リリースの都度実施する手動テストに課題感
ATgoを導入したのは、医療機関向けシステム開発のプロジェクトです。もともとは手動でテストを行っており、今回が初めてのテスト自動化でした。導入前に抱いていた課題感は、「リリースの都度実施するリグレッション(ノンデグレード)テストをいかに効率化するか?」というものです。リリースは毎月あるのですが、入力項目の多い画面が多数あり、画面項目の総数は2,000項目に上ります。これを毎回人の手でやっていたら、生産性の面で問題があると感じていました。そこで、テスト自動化やツールの検討を2022年夏に始めて、同年秋にATgoを導入しました。
ツール選定時に重視していたのは、「導入のしやすさ」。その点ATgoは、インストールなしで動作しますし、ボタンをポチポチするだけなので操作も直感的でした。あとは「スクロールが必要な画面も自動でスクリーンショットをとる」点です。先ほどお話ししたように入力項目が多いので、一画面に収まらない場合があり、この機能により安心できました。それから意外とポイントになったのが「日本語」対応ということ。海外製のものを検討しようとすると言葉の壁が出てくることがありますが、そこに労力をかけたくないと思いました。「導入のしやすさ」につながるポイントでもありますね。
ATgo導入の効果
テスト実施2回目で工数が約1/6まで圧縮
現在、リグレッションテストでATgoを活用しています。導入時は期待検証データ作成が必要となるため、その分の工数はかかりました。しかし、2回目以降のリグレッションテストでは工数が約50時間になり、約83%の工数削減を実現できました。ATgo導入前のテスト工数が約300時間だったので、6分の1まで圧縮することに成功しています。
また、実測検証データと期待検証データの比較をすることで検証結果レポートが生成されるため、エビデンスとしても活用できました。テスト結果がOKかNGかというエビデンスがしっかり取れているので、管理する側としては、担当者にヒアリングしなくても結果が確認できて助かっています。
デグレについても1,2件見つかっているので、抜け漏れをチェックできていますね。さらに、人に任せると手順ミスが気になりますが、ATgoを使うと「何をしたのか絶対に分かる」。そういうところで、エビデンス以上に、見えないところで効果があると感じています。
ATgo活用のコツ
時間割を組んでライセンスを最大限に活用
現在は、2つのプロジェクト、計1~4名の体制でライセンスを共有しています。九州や中部など各拠点からリモート接続したり、時間割を組んだりして、限られたライセンス数を最大限活用できるように工夫しています。
あとは導入検討の段階で、新入社員やシステム開発を知らないメンバーに協力してもらったこともポイントだったと思います。ATgoは無料トライアル中も全ての機能が使えたので、経験の浅いメンバーにその操作性などを評価してもらいました。彼らが使った場合でも、シナリオ作成などの使い勝手に問題がないことを確認できたので、導入後のギャップを防げたのだと考えています。
今後の展望
他プロジェクトも巻き込み 、会社全体の効率化を目指す
今後は他プロジェクトにも展開し、会社全体で効率化を図っていきたいです。正直、今の部門だけでは多くのライセンスを購入するのがなかなか難しいので、今回の事例をもって周りを巻き込み、ライセンスを増強したいと考えています。待ち行列の理論からみても、2つ以上でないと効果が出ないですよね。ライセンスが増えるとできることが増えます。そういった点から、ライセンスの複数化は今後取り組みたいところです。会社全体に使用範囲を広げることを考えると、フローティングライセンスがあるのは魅力的。ぜひ検討したいと思います。
この記事は2023年5月に取材しました。